建設業許可
建設業許可の取り方|知事許可と大臣許可・一般と特定・29業種・手数料と審査期間
最終確認日:公開日:行政書類メーカー運営事務局
この記事の要点
- 1件500万円以上(建築一式は1,500万円以上)の工事を請け負うなら、建設業許可が必要です(建設業法3条、施行令1条の2)。
- 営業所が1つの都道府県だけなら知事許可、2つ以上の都道府県にあれば大臣許可です。工事をする場所の制限はありません。
- 元請として下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)になるなら「特定」、それ以外は「一般」の許可です(2025年2月1日に引き上げ)。
- 手数料は知事許可の新規が9万円、大臣許可の新規が15万円(登録免許税)。審査の目安は東京都で受付から25日(閉庁日を除く)、近畿地方整備局の大臣許可でおおむね90日です。
- 許可は29の業種ごとに受け、5年ごとに更新します。
建設業許可が必要な人
建設工事の完成を請け負うことを営業とする人は、公共工事か民間工事か、元請か下請かを問わず、建設業許可を受けなければなりません(建設業法3条1項)。ただし、政令で定める「軽微な建設工事」だけを請け負う場合は、許可がなくても営業できます。
| 工事の種類 | 許可がなくても請け負える工事(軽微な建設工事) |
|---|---|
| 建築一式工事 | 1件の請負代金が1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅の工事 |
| それ以外の工事 | 1件の請負代金が500万円未満 |
金額には消費税と地方消費税を含みます(国土交通省)。契約を分けた場合や材料を注文者が出す場合の数え方は「許可がいらない軽微な工事」で解説しています。
知事許可と大臣許可
どちらの許可を受けるかは、営業所がどこにあるかで決まります(建設業法3条1項)。
| 区分 | 営業所 | 申請先 |
|---|---|---|
| 都道府県知事許可 | 1つの都道府県の中だけ | その都道府県の知事 |
| 国土交通大臣許可 | 2つ以上の都道府県 | 本店のある地域の地方整備局など |
ここでいう営業所は、本店・支店と、常時建設工事の請負契約を結ぶ事務所です(施行令1条)。知事許可でも、工事そのものはほかの都道府県でできます。
一般建設業と特定建設業
| 区分 | どんなとき |
|---|---|
| 特定建設業 | 発注者から直接請け負った1件の工事で、下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)になるとき |
| 一般建設業 | それ以外(下請として請け負うだけ、または自社で施工する・下請に出す額が上の金額未満) |
この金額は、2025年2月1日に4,500万円(建築工事業は7,000万円)から引き上げられました(施行令2条、国土交通省)。特定建設業は、技術者と財産の条件が一般より厳しくなります(許可の要件)。
29の業種
許可は、工事の種類ごとに分けた29の業種のうち、営業する業種ごとに受けます(建設業法3条2項・別表第一)。2つの一式工事と27の専門工事です。
| 一式工事 | 専門工事 |
|---|---|
| 土木一式工事(土木工事業)・建築一式工事(建築工事業) | 大工・左官・とび・土工・コンクリート・石・屋根・電気・管・タイル・れんが・ブロック・鋼構造物・鉄筋・舗装・しゅんせつ・板金・ガラス・塗装・防水・内装仕上・機械器具設置・熱絶縁・電気通信・造園・さく井・建具・水道施設・消防施設・清掃施設・解体 |
手数料と審査の期間
| 申請 | 手数料 |
|---|---|
| 知事許可の新規 | 9万円(東京都) |
| 知事許可の更新・業種追加 | 5万円(東京都) |
| 大臣許可の新規 | 15万円(登録免許税) |
一般と特定を同時に新規申請する場合は、それぞれにかかります(東京都の例で9万円+9万円の18万円)。手数料は、許可が下りなくても戻りません。
審査の期間は、東京都が受付から25日(土日祝日などの閉庁日を除く)、近畿地方整備局の大臣許可がおおむね90日を標準としています。受付のあとで確認書類や補正を求められたり、営業所を調べに来たりすることがあります。
申請の流れ
- 許可の区分と業種を決める……知事か大臣か、一般か特定か、どの業種か。
- 要件を満たしているか確かめる……経営業務の管理体制、営業所技術者、誠実性、財産的基礎、社会保険の加入。許可の要件で確かめます。
- 書類をそろえる……許可申請書(様式第一号)と、役員等の一覧、営業所の一覧、工事経歴書、直前3年の工事施工金額、使用人数、誓約書、財務諸表、経営業務の管理体制や営業所技術者を証明する書類など(建設業法5条・6条)。
- 申請して手数料を払う……知事許可は都道府県の窓口へ。郵送や電子申請(JCIP)を受け付けている行政庁もあります。
- 審査を待つ……許可されると通知書が届きます。
許可を受けたあと
- 有効期間は5年です。続けるなら、期間が満了する日の30日前までに更新を申請します(東京都の手引)。
- 毎事業年度の終了後4か月以内に、決算の内容を届け出ます(決算変更届)。
- 商号・営業所・役員などが変わったら30日以内、営業所技術者などが変わったら2週間以内に届け出ます。
詳しくは「許可後の決算変更届・変更届・更新」で解説しています。
よくある質問
- 500万円未満の工事しか受けない場合も、許可を取ったほうがいいですか?
- 法律上は不要ですが、取ることもできます。元請の会社や発注者から許可業者であることを求められる場合や、今後500万円以上の工事を受ける見込みがある場合は、早めに準備しておくと安心です。
- 知事許可で、ほかの県の工事をしてもいいですか?
- できます。知事許可と大臣許可の違いは営業所の場所で、工事をする場所には制限がありません。ほかの県に営業所(常時請負契約を結ぶ事務所)を置くなら大臣許可が必要です。
- 許可が下りるまで、どのくらいかかりますか?
- 東京都の知事許可は受付から25日(閉庁日を除く)、近畿地方整備局の大臣許可はおおむね90日が標準です。書類の準備に時間がかかることが多いので、要件の証明書類から先に集めましょう。
この記事の根拠にした資料
- 建設業法(e-Gov法令検索)3条(許可・知事と大臣・一般と特定・5年の有効期間)・5条(申請書)・6条(添付書類)・10条(登録免許税)・別表第一(29業種)
- 建設業法施行令(e-Gov法令検索)1条(支店に準ずる営業所)・1条の2(軽微な建設工事)・2条(特定の金額 5,000万円・8,000万円)
- 国土交通省「建設業の許可とは」軽微な工事は消費税込み・2025年2月1日の金額の引き上げ・29業種
- 東京都都市整備局「建設業許可申請・変更の手引(令和8年度)」手数料 新規9万円・更新と業種追加5万円・標準処理期間25日・更新は満了の30日前まで
- 国土交通省近畿地方整備局「建設業許可申請の手引き(大臣許可業者向け・令和8年3月)」大臣許可の登録免許税15万円・標準処理期間おおむね90日
この記事は、上の法令・通達・行政機関の公表資料をもとに行政書類メーカー運営事務局が書き、2026年10月15日時点の内容を確かめています。手続きの細かな運用は提出先によって違うことがあり、法令や様式・手数料も改正されます。実際に申請する前に、提出先の窓口へ確認してください。個別の事情に合わせた判断が必要なときは、行政書士などの専門家にご相談ください。記事の作り方