古物商許可

古物商許可の取り方|申請先・費用・期間と、許可が出るまでの7ステップ

最終確認日:公開日:行政書類メーカー運営事務局

この記事の要点

  • 申請先は主たる営業所の所在地を管轄する警察署(生活安全課・防犯係など)。許可を出すのは都道府県公安委員会です。
  • 手数料は19,000円(警視庁などの案内)。審査の目安(標準処理期間)は、長野・京都・岐阜・富山などの審査基準で40日です。
  • 申請の前に決めておくのは「営業所」「管理者」「取り扱う品目(13区分から)」「ネットで売り買いするならそのURL」の4つです。
  • 他の都道府県に営業所があっても、主たる営業所の公安委員会への1回の申請でまとめて許可を受けます。
  • 許可なく古物営業をすると、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります(古物営業法31条)。

古物商許可とは

中古品(古物)を買い取って売る、預かって代わりに売るといった商売を「古物営業」といい、始めるには都道府県公安委員会の許可が要ります(古物営業法3条)。盗品が中古品の流通にまぎれ込むのを防ぐための制度で、許可を受けた古物商には、取引相手の本人確認や帳簿への記録が義務づけられます。

ここでいう「古物」は、使った物だけではありません。お店から一度でも一般の消費者の手に渡った物は、未使用でも古物に当たります(警察庁「古物営業法等の解釈運用基準」)。たとえば、贈り物としてもらって使っていない食器セットや商品券も古物です。

申請先・手数料・審査の期間

項目内容
申請先主たる営業所の所在地を管轄する警察署(生活安全課・防犯係など)
許可を出す人主たる営業所のある都道府県の公安委員会
手数料19,000円(不許可になっても戻りません)
審査の目安40日(長野県・京都府・岐阜県・富山県などの審査基準)
申請書の部数1通(古物営業法施行規則1条の3第2項)

申請書は、警察署を通して公安委員会に出す決まりです(施行規則1条の3第2項)。そのため窓口は警察署ですが、許可証を出すのは公安委員会です。40日は「目安」で、書類の補正(足りない書類の追加や書き直し)が必要になると、そのぶん延びます。

営業所が複数の都道府県にあるとき

古物営業法5条1項は、許可申請書を「主たる営業所」の所在地を管轄する公安委員会に出すと定めています。申請書には主たる営業所のほかに「その他の営業所」も書き、これには他の都道府県にある営業所も含まれます(解釈運用基準)。つまり、営業所ごとに都道府県ごとの許可を取り直す必要はありません。

許可が出るまでの7ステップ

  1. 古物営業に当たるかを確かめる……扱うのが古物か、利益目的でくり返す取引か、を確かめます。
  2. 営業所を決める……帳簿や商品を置き、営業の責任を持つ場所です。自宅でもかまいませんが、賃貸の場合は使い方について確認されることがあります(営業所と管理者の要件)。
  3. 管理者を決める……営業所ごとに1人。申請者本人がなることもできます。未成年者はなれません。
  4. 取り扱う品目を決める……13の区分から、営業所ごとに選びます。主に扱う1つと、ほかに扱うものを選ぶ様式です(13区分の選び方)。
  5. ネットで取引するならURLを決める……自分のサイトやネットショップで古物を売り買いするなら、そのURLと、URLを使う権限を示す資料が要ります(ネット販売とURLの届出)。
  6. 書類をそろえて警察署に出す……申請書(その1〜その4)、略歴書、住民票の写し、誓約書、身分証明書など。法人は定款・登記事項証明書と役員全員分の書類も要ります(必要書類の一覧)。
  7. 審査を待ち、許可証を受け取る……審査では、欠格事由に当たらないか、営業所が実際に使えるかなどを確かめます。許可が出ると警察署から連絡があり、許可証を受け取ります。

許可を受けられない人(欠格事由)

古物営業法4条は、許可をしてはならない人を定めています。代表的なのは次のとおりです。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない人
  • 拘禁刑以上の刑、または窃盗・遺失物横領・盗品等の売買などの罪で罰金刑を受け、刑の執行が終わってから5年たっていない人
  • 住居の定まらない人
  • 古物営業の許可を取り消されてから5年たっていない人
  • 営業所ごとに管理者を選任すると認められない相当な理由がある人

法人は、役員の1人でも当てはまると許可を受けられません。全体の一覧と注意点は「古物商許可を受けられない人(欠格事由)」にまとめています。

許可を受けたあとに守ること

許可は「取ったら終わり」ではなく、営業を続ける間は次の義務があります。

  • 標識の掲示……営業所ごとに、決められた様式の標識を見やすい場所に掲げます(古物営業法12条1項)。
  • 本人確認……古物を買い取るときなどは、相手の住所・氏名・職業・年齢を確かめます(15条)。対価が1万円未満なら原則不要ですが、書籍・ゲームソフト・CDやDVD・バイクとその部品などは金額にかかわらず必要です(施行規則16条)。
  • 帳簿への記録……取引の日付、品目と数量、特徴、相手の情報などを記録し、保存します(16条)。
  • 変更の届出……営業所や管理者、役員などが変わったら届け出ます。主たる営業所などの変更は変更の3日前まで、それ以外は変更から14日以内(登記事項証明書を付けるときは20日以内)です(許可後の変更届)。

申請書類を作るときのコツ

申請書は「その1」から「その4」まであり、法人で役員が多いとき、営業所が複数あるときは、人数・か所数に合わせて枚数が増えます。誓約書も、申請者本人・役員・管理者の立場ごとに様式が違います。

様式は国の規則(古物営業法施行規則の別記様式第1号)で決まっていますが、都道府県警察ごとに配っている様式は細部が違います。提出先の警察が配っている様式を使うのが確実です。下の一覧は、当サイトが実際に集めた申請書の配布元です。

行政書類メーカーの調べ

都道府県ごとの「申請書」の配布元

当サイトで実際に取得し、記入位置を合わせた様式の記録です(47都道府県が独自の様式を配布・全国共通の様式もあり)。取得日より後に改訂されていることがあるので、提出前に配布元で最新のものを確かめてください。

全国共通の様式:e-Gov法令検索(古物営業法施行規則 別記様式第1号)(2026/09/30 取得)

よくある質問

古物商許可の申請にかかる費用はいくらですか?
警察に払う手数料は19,000円です。このほかに、住民票の写しや身分証明書、法人なら登記事項証明書の発行手数料がかかります。行政書士に頼む場合はその報酬が別にかかります。
申請してから許可が出るまで、どのくらいかかりますか?
多くの都道府県警察が審査基準で標準処理期間を40日としています。書類の補正が必要になると、そのぶん延びます。許可が出る前に営業を始めることはできません。
許可に有効期限や更新はありますか?
古物商許可には有効期限がなく、更新の手続きもありません。ただし、営業所や管理者などが変わったときの変更届は必要で、営業をやめたときは許可証を返納します。また、許可を受けてから6か月以内に営業を始めない場合や、6か月以上続けて休んでいる場合は、許可を取り消されることがあります(古物営業法6条1項3号)。
個人で取った許可は、あとで作った会社で使えますか?
使えません。許可は申請した個人・法人ごとに出るので、法人で営業するなら法人として新たに許可を受ける必要があります。

この記事の根拠にした資料

この記事は、上の法令・通達・行政機関の公表資料をもとに行政書類メーカー運営事務局が書き、2026年10月15日時点の内容を確かめています。手続きの細かな運用は提出先によって違うことがあり、法令や様式・手数料も改正されます。実際に申請する前に、提出先の窓口へ確認してください。個別の事情に合わせた判断が必要なときは、行政書士などの専門家にご相談ください。記事の作り方